「お金に困らない人生」を送るのに、必ずしも大金持ちである必要はない。
倹約に努め、人生にかかるコストを下げることで経済的な余裕を持つ、という選択肢もある。
さて、そう聞くと、もうそれだけで耳にフタをしちゃう人もいるだろう。
一般に倹約といえば、欲しいものもやりたいことも我慢しなきゃいけないと、まるで苦行みたいに捉えられることが多く、だからこそ長続きしないものとされている。
とはいえ、たとえば禁煙や禁酒、あるいはダイエットでも、「初めのうちこそ大変だが、いったん軌道に乗ってしまえば、その後は楽になる」というのはよく知られた話。
倹約も同じだ。
習慣が定着し、それが当たり前という状態になれば、欲求不満に悩まされることはなくなる。
そして、そのうち特に意識せずに、自然と低コストな消費行動をとっている自分に気づく。
金に困らない人生を送るには、この低コスト体質を身につけることこそが最重要の条件と見て間違いない。必須と言ってもいい。
なにしろ、とくに意識しなくても自然と金は貯まっていくし、仮に収入が少なくて貯まらないという場合でも、精神的負担が減るぶん格段に生きやすくなる。
世の中には、倹約を長く続けられる人も少なからずいるものだが、べつにその誰もが根っからのドケチというわけではないし、我慢し通しの消極的でつまらない人生を送っているわけでもない。
むしろ長く続けるほどイージーモードになる、ということを知っておいてほしい。