駅コレ№04:上野毛駅(東急大井町線)

駅コレ


駅番号:OM14 駅舎完成:2011年


1. 外観

上野毛駅のシンボルといえば、この、頭上に浮かぶ円い穴。高架線路ではなく屋根だからこそできるデザインで、待ち合わせ場所やバス停留所として機能する軒下を明るく保つことができる。

駅舎は2階建ての2棟が道路を挟んで向かい合うように配置され、それらを屋根がつないでいる。見てのとおり、円形の穴は車道の真上に位置するため、雨が降っても歩行者への影響は小さい。

上段左:正面口があるのは2007年に建てられた新棟で、それ以前の駅舎は旧棟(現在の北口)だけだった。
上段右:券売機。外側のパーテーションは歩道上に利用者の動線を確保するためだろう。
下段:南側は大井町方面に向かってガラスカーテンウォールが美しいアーチを描く。

上段左:北口があるのは、かつて旧棟が建っていた二子玉川方駅舎。正面口の運用開始を経て建て替えられ、2010年から北口として供用されることとなった。
上段右:北口は2つあり、それぞれ上野毛通りと環八通りに面している。こちら環八通り側は、交番と駐輪場のとなりに並んでいる。
下段:建物上端に掲げられた駅看板。グレーの壁に浮かぶメタリックなゴシック体は、駅全体の質実な美しさを象徴しているかのよう。


2. 構内

正面口コンコース。素材感そのままのグレーイッシュな内装は、ともすると暗く無機質になりがちだが、ガラスカーテンからの淡い光がそれを解きほぐしている。

上述のとおり、北口は2つある。写真中段が上野毛通り側、下段が環八通り側。日当たりを考慮してか、通路には曇りのないクリアなガラス壁が採用されている。

正面口コンコースからホームへ。上階だけに留められた仕切り壁、滑らかに弧を描く天井、そしてそこに織り込まれた剥き出しの鉄骨。質感のアンサンブルが視界を飽きさせない。


3. ホーム

ホーム南端(等々力駅方面)。

ホーム北端(二子玉川駅方面)。

打ち放しのコンクリート × 光が差し込むスリットの組み合わせといえば、当駅の設計を手掛けた安藤忠雄氏の代名詞的手法。

掘割(ほりわり)構造のホームに差し込む、地上階からの自然光。ガラス壁に織りなす格子の幾何学模様もまた安藤建築の特徴。

地図を見てわかるとおり、駅と道路はちょうど十字に交差している。上野毛通りに隔てられた正面口と北口は、掘割のホームで立体的につながっている、という格好だ。


4. 周辺施設

五島美術館

上野毛駅から徒歩5分、閑静な住宅街にひっそりとたたずむ私立美術館。東急を創設した五島慶太のコレクションを展示するため、五島の没した翌年の1960年(昭和35年)に開館した。国宝『源氏物語絵巻』で名高い収蔵品の数々もさることながら、約5,000坪もの広さを誇る日本庭園もまた、散歩好きには見逃せない。

二子玉川公園

上野毛通りを多摩川方面へ、坂道を下ること9分、川辺に開かれた都市公園。園内には芝生広場や運動場、遊具場、高台の眺望広場など複数のエリアがあり、老若男女にとって快適な場となっている。たとえば、高台にあるスタバでコーヒーをテイクアウトし、河川敷で和む、なんて楽しみ方も。