駅コレ№03:高輪ゲートウェイ駅(JR山手線/京浜東北線)

高輪ゲートウェイ駅外観
駅コレ


駅番号:JY26/JK21 竣工:2020年 


1. 外観

2020年のオリンピックにあわせて開業した、山手線30番目の新駅。歩行者を主体とした新しいまちづくりの中心的な役割を担っている。

上段:外観最大の特徴は、駅舎全体を覆う大屋根。折り紙のジオメトリーと障子のような膜構造からなる。
下段:自然光の明るさとガラス張りの壁面によって、駅内どころか向こう側まで見通せるほどの開放感がもたらされている。

街とのシームレスなつながりが、この駅のコンセプト。改札の外からでも構内を広く見渡せる。正面の発車標をはじめ、標示物も視界を遮らない配置に。

上段左:駅看板はシンプルな白一色の明朝体。スタイリッシュな看板なのに、じつはあまり目立たない。
上段右:券売機。路線図は電子表示で、数秒ごとに外国語に切り替わる。
下段:駅2階のカフェテラスへ行くための階段。北・南それぞれ改札を出た先にある。


2. 内観

どこからでも一望できる見通しの良い構内は、動線もシンプルで把握しやすい。木材に合わせた優しい色使いに、自然光の明るさが加わって心地よい安心感を生んでいる。

上段:北改札コンコース。駅のコンセプトどおり、駅前に広がる街との一体感が感じられる。
下段:2階はスターバックスコーヒー。構内からは入ることができず、北改札を出て外の階段を上がる必要がある。1階にあるのは、話題の無人コンビニ「TOUCH TO GO」。こちらは構内からそのまま入店可能。

左:東側のガラス壁から見えるJRの車両基地。ここもいずれはビル街区になるのだとか。
右:芝生を模したベンチソファー「Eki Park」。その向こうにはストリートピアノも設置されている。

上段:南改札コンコース。空間の確保と機能美をうまく両立している。
下段:こちらも2階のカフェへは南改札の外から上がる構造。1階のカフェは、2階と同じ店の別ブランド。

まるで電車内までも街の一部にしてしまうような連続性をもたらす吹き抜け構造。ホームのフロアがコンコースと同様のデザインであることにも着目したい。


3. ホーム

山手線のりば北端(田町駅方面)。

上段:東には京浜東北線のりばと、その向こうに車両基地が見える。
下段:西に見えるのは、駅前の大型ビルの一部。手前の工事中のエリアもすぐに様変わりすることだろう。

上段:ホーム中央の発車標。改札前のコンコースしかり、機能を集約することで障害物を少なくしている。
下段左:最近増えてきた、このタイプの照明。一列に並べることで、すっきりとした印象になる。
下段右:ベンチもこのとおりシンプル。こういう細部の積み重ねが、駅全体のやわらかなイメージを形作っている。

山手線のりば南端(品川駅方面)。


4. 駅前

この春とうとうグランドオープンした高輪ゲートウェイシティ。巨大な門のようなツインタワーの下、駅正面に広がる「Gateway Park」は、まさに東京の新たなゲートウェイ(=玄関口)にふさわしい風景といえる。また、夏には地面から噴水が立ち上り、景色が一変する。

左:ゲートウェイシティ全体をカバーするインフォメーションセンター。
右:無人走行モビリティ「iino(イーノ)」。稼働当初こそ注目される気恥ずかしさがあったものの、今ではあちこちで当たり前に使われている。3人まで乗車可能。

西側一帯の歩行空間「高輪リンクライン」。歴史的な高輪築堤(たかなわちくてい)をイメージした石積みや、かつて鉄道が走っていた位置に埋め込まれたレールが特徴的。


5. 周辺施設

ルフトバウム(LUFTBAUM)

「THE LINK PILLER 1(NORTH)」28階にある、「都心の別荘」をイメージした庭園空間。けっして広くはないが、高層階(地上150m)で緑に囲まれる珍しい体験ができるほか、絶景の展望台もある。入場無料。タワーのエントランスに直通エレベータがある。

MoN Takanawa: The Museum of Narratives

高輪ゲートウェイシティに属する「文化の実験的ミュージアム」。建物外観のインパクトが強烈。木材と緑で覆われたスパイラル状のデザインは、駅と同じく隈研吾氏が手掛けた。入場無料だが、一部は有料チケット制。